日本初(?)有罪率99.9%の刑事裁判で〝二度も〟無罪判決を勝ち取った男のブログ!

過去、二度も刑事裁判の被告人として法廷に立たされるも、自力で反証、反駁をし二度も無罪判決を勝ち取る!そんな私が、あらゆる事を綴る!

GPS捜査の是非。



 こんにちは

 今日は、どんよりな天気ですが、涼しくてイイですね

 今週最後の金曜日、張り切って行きましょう


 昨日は、例の〝援交デカ〟の成れの果てを傍聴して来ました

 思いの外、裁判の内容が濃すぎたので、詳細は来週何回かに分けてお送りします

 是非是非、お楽しみにしていて下さい


 さて、今日は、先日飛び込んで来たニュースについて触れたいと思います

 まずは、少し長いですが下記の記事をご覧下さい


 GPS捜査に「待った」 令状なし「プライバシー侵害し違法」 割れる司法判断


 警察が捜査対象者の車にGPS(全地球測位システム)端末を令状なしの任意捜査で取り付け、行動を探る手法の是非が争われた連続窃盗事件の公判で、大阪地裁の長瀬敬昭(たかあき)裁判長は5日、「令状主義を軽視し、プライバシーを侵害する重大な違法捜査」との初判断を導いた。

 共犯の公判では別の裁判長が妥当とし、判断が分かれた。

 IT時代の捜査のあり方をめぐって、捜査現場に波紋が広がる。
 
 事務所荒らしを追う捜査で大阪府警は2年前、男性被告(43)とグループの乗用車やバイク計19台の下部にGPS端末を装着した。

 長瀬裁判長は、ラブホテルなど他人から見られたくない場所でも所在を把握されたGPS捜査は「大きなプライバシー侵害を伴う」とし、裁判所の検証許可令状なしにはできないと指摘。

 装着のため捜査員が私有地に無断で入った行為も併せて「違法の程度は大きい」と判断、検察側の一部証拠を採用しないと決めた。
 
 さらに長瀬裁判長は、端末の位置情報の誤差が数十メートルにまでなった現状を挙げて「GPS技術は進歩し続けており、将来の違法捜査抑止という政策的見地も考慮すべきだ」と述べ、IT時代の捜査手法を考え直す必要性にも言及した。
 
 一方、大阪地裁の長井秀典裁判長(当時)が1月、共犯とされる男(36)=実刑確定=の裁判で示した判断は、GPS捜査は張り込みや尾行と比べてプライバシー侵害の程度が特に大きくはなく、令状を取る必要はないというもの。

 捜査員の私有地立ち入りも重大な違法ではないとして、今回とは異なる結論となった。
 
 閉廷後、記者会見した被告弁護団の亀石倫子(みちこ)弁護士は「GPS捜査が絶対にいけないとは思わないが、少なくとも適正な捜査のために令状を取るべきだ。何より国民の議論を経た新たな立法が必要だ」と語った。
 
 ■「捜査滞る」戸惑う現場
 
 「私有地に無断で入り込んだのはまずかった。公道でやるべきだった」。警視庁の捜査幹部はGPS端末を使った捜査の有用性を認めつつ、今回の決定についてこう話した。
 
 警察庁は2006年6月、GPS端末の運用要領を作り、各警察本部に通達を出した。

 使う要件として、窃盗など7種類(非公開)で容疑者の速やかな検挙が求められる▽徒歩や車両による追跡が難しい▽取り付けに犯罪が伴わない――などを挙げている。
 
 端末を使った捜査は各地で明るみに出ている。
 
 06年3月、愛媛県警捜査員の私有パソコンから捜査資料がネット上に流出したことが発覚。

 資料から県警が殺人事件の参考人の車に取り付けていたことがわかった。
 
 また、福岡でも覚醒剤事件の被告の車に取り付けられていたのが判明したほか、愛知では、無断で車に取り付けられてプライバシーを侵害されたとして、男性が損害賠償を求める訴訟を起こしている。
 
 警察庁は各警察本部に報告を求めておらず、運用件数など実態は不明のままだ。

 警察庁の担当者は、決定について「裁判所の判断が分かれており、直ちに運用を見合わせることは考えていない。引き続き適正に使用されるよう指導していく」と話した。
 
 捜査の現場は戸惑う。
 
 「捜査員が追跡にかかりっきりになってしまう」。大阪府警の捜査員によると、GPS捜査の導入でより効率的に人員配置ができ、組織犯罪の解明に力を発揮してきた。

 捜査員は「捜査が滞りかねない」と言う。

 一方、捜査幹部は「一部の市民に不安を生じさせた。令状が必要というなら、従うしかないのではないか」と話した。
 
 ■法整備が急務
 
 指宿信(いぶすきまこと)・成城大法学部教授(刑事訴訟法)の話 

 個人の行動履歴を長期にわたって知ることができる以上、GPS捜査にはプライバシー権を侵害する恐れがあり、尾行に比べて社会を萎縮させてしまう。
 
 米国では2012年に連邦最高裁が令状なしでGPS情報を得る捜査手法を違憲と判断して立法が進んでおり、欧州にも同様の動きがある。

 日本でも裁判所の令状取得を義務づけるなどの法整備が急務だ。

 GPS捜査の有効性が非常に高いからこそ、世界の潮流も意識し、人権保障とのバランスをとる必要がある。
 
 ◆キーワード
 
 <GPS(全地球測位システム)> 複数の人工衛星から発信された電波を用い、地球上での現在地を確認するシステム。元々は軍事用に開発され、カーナビなどに広く活用されており、誤差が10メートルほどまで正確に位置を特定できる場合もある。
 GPSは携帯電話に内蔵されているほか、手のひらに収まるくらいの専用の携帯用端末もある。携帯用端末は、子どもや高齢者に携帯させて居場所を確認し、安全管理や迷子対策に役立っている。警察がGPS捜査に利用しているのもこのタイプ


 (朝日新聞より)


 と、言うニュースでした

 これは、任意捜査がどこまで許されるかという非常に根深い問題です

 今回の裁判で問題になったのは、捜査対象者に内緒でGPSを取り付け、行動確認をしたことが、正当かどうかと言う点でした

 確かに、捜査ですから、対象者に〝捜査してますよ〟なんて知れせては全く意味が無いわけです(笑)

 なので、捜査は秘密裏に行うのが当然です


 しかしながら、幾ら秘密裏とは言え、そこは何でもアリなのかよ、と言う問題が今回の裁判なのです

 一応、捜査をするに当たっても、強制力を発揮する時は、令状を取って行わなければならないと、刑事訴訟法で定められています

 捜査とは言え、一定の線引きをしておかないと、〝捜査の為だから〟〝犯罪抑止の為だから〟と、言って何でもアリになってしまいます

 捜査の為なら何をしてもイイ、となったら、これはこれで秩序が乱れるでしょう

 例えば、こいつ怪しいな、と思っただけで、無理やり警察署に連行して取り調べたり、令状がないのに不意打ちでズカズカと家宅捜索をしたり等と、好き放題やられては完璧に反則ですよね

 サッカーで例えるなら、手を使ってもゴールに入れればイイ、と言うようなものです

 そうなったら、もうサッカーではないですよね

 なので、そうならない為に、犯罪捜査に関しては、刑事訴訟法で厳格に定められているのです


 今回問題になったGPSですが、現段階では刑事訴訟法でGPSを使った捜査については定めがありません

 定めがないという事は、捜査側の任意性に任されているのが現状です

 そうなると、各現場によって対応が別れる事になるので、今回のような〝ヤリスギ〟が問題となってしまうのです


 ボクは、今回の裁判所の判断は、今後のGPS捜査の示唆に富む、素晴らしい判決だと思っています

 捜査の為だからと言って、何でもアリになってしまう所に、待ったをかけたのです

 今後、この判決が、一つの指針になってくれる事を期待しています

 
 他方で、今回の事件の共犯者の裁判に関しては、GPSを使った捜査は適法だとの判断を下しました

 客観的に見ると、一体どっちなんだよ、と思ってしまいます

 しかし、これが裁判というものなのです

 ある裁判官は、今回の捜査方法は違法だと言っても、ある裁判官にとっては違法の程度は大きくないからと、適法となってしまうのです

 これは、裁判官も一人一人独立しているからです

 だから、同じような事案でも、結果が別れることがあるのです

 むしろ、GPS捜査を適法だ、とする裁判官が圧倒的だと思いますよ

 何故なら、裁判官の腹の中では、〝どーせ悪いことやってたんだから仕方ないだろ〟と言う、思いがあるからです

 逆に、今回の捜査手法は違法だ、と判断した大阪地裁の長瀬敬昭(たかあき)裁判長は、素晴らしい英断をしたという事です


 ボクも、弁護人の意見と同じく、犯罪捜査の為ですから、GPSを使った捜査が絶対にダメだとは言いませんが、やはり令状を取って正々堂々とやるべきだと思います

 まっ、警察としては〝なんだよチクショー〟と、思っている事でしょう

 でも、捜査の為だから、と言う免罪符になってしまっては、大きな人権問題に発展しますからね

 サッカーでも捜査でも、ルールに則ってやらないと収拾がつかないですからね


 皆さんは、今回の事件について、どんな感想を持ちましたか


 さて、来週は、いよいよ世間の耳目を集めた、〝援交デカ〟の裁判の詳細をお話しする予定です

 それでは、良い週末を



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