日本初(?)有罪率99.9%の刑事裁判で〝二度も〟無罪判決を勝ち取った男のブログ!

過去、二度も刑事裁判の被告人として法廷に立たされるも、自力で反証、反駁をし二度も無罪判決を勝ち取る!そんな私が、あらゆる事を綴る!

2013年09月の記事

矛盾するルール。





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 5月28日(火)に出した、二回目の『傍聴案内』が、またしても職員の手によって戻って来てしまいました…。

 しかも、今度は書信係という、手紙の検閲を担当する職員の偉いの(金線)が、ボクの舎房(部屋)に直々に返却に来ると言う腰の入れようだったので、これにはボクも相当憤慨して職員に食い下がりました。

 だって、そうでしょう。

 昨日、ダメ出しされた箇所は、しっかりと修正して提出したんですから、ボクからすれば当然「何なんだよ!」と言う思いです。


 ボクは、非常にイライラしながら話を聞いてみると、どうやら手紙自体はOKだけれども、『傍聴案内』の原本の一部分がダメだと言うんです。

 と、言うのも、ボクの『傍聴案内』はA4の罫紙15枚に亘り、その最後の15枚目は『結語』と題して締め括っているのです。

 その中に、何故今回コピーの手紙なのかと言う理由を書いたのです。

 だって、本来であれば手紙は手書きが常識ですから、それなのに、いきなりどこの馬の骨とも分からない人間からの手紙がコピーでは、「何だコイツは」と思われてしまうので、そう思われない為にコピーである理由を書いたのです。

 それが、ダメだと言うんです!

 職員は、『あからさまに理由を書くな』って言うんです。

 別に、そんな内容を書いた位で、拘置所の秩序が乱れる訳でもなければ、拘置所にとって何ら不利益、不都合なんて一切ないのにそれでもダメだと言うんです!

 全く、馬鹿げてるでしょう?これが、拘置所と言う所なんです。


 当然、ボクとしては、

 『理由を書くなって言うけど、面会時にその理由を話すのは構わないんでしょう?』

 と、職員に訊くと、

 『面会なら、何を話しても構わない。』

 って、言うんです!だからボクは、

 『はぁ?そんなの矛盾してるじゃん!面会は良くて、何で手紙はダメなのよ!』

 と、食い下がりました。

 しかし、金線の職員は、

 『とにかく、手紙の中に書かれているとダメなんだ。』

 と、全く要領を得ない回答しかしないのです。

 
 だって、おかしいと思いませんか?

 面会時には、手紙がコピーである理由(詰まり、拘置所のルールの盲点を突いた事)を話すのはOKで、手紙ではダメって、おもいっきり矛盾してると思いませんか?

 仮に、面会時も手紙もダメだ、って言うのなら、まだ分からなくもないんです。(とは言え、到底納得できないですが) 

 なのに、面会時には拘置所のルールの盲点を突いた内容を話すのはOKで、手紙だとダメだって言うんですから、全くもって理解不能です…。


 しかし、拘置所側がダメだと言っている以上、ボクが折れない限り『傍聴案内』は送れませんから、渋々折れるしかないんです…。(悔し涙)


 特に、東京拘置所の手紙の検閲は、スンゴクうるさかったですね!

 一審公判時に、ボクが勾留されていた千葉刑務所(刑務所と言っても、刑務所の敷地内に拘置所がある)は、手紙に関してはちっともうるさくなかったです。

 それに比べると、東京拘置所は格段にうるさいですね。(バカヤロー!)

 同じ、拘置所と言う法務省管轄の施設なのにも拘わらず、施設によって全然ルールが違うんです。

 (この、千葉刑務所と東京拘置所のルールの違いは、改めて別の機会にお話しします。)


 さて、全くもって納得がいかないままも、仕方なく指摘を受けた箇所を修正して再提出です。
 
 ボクからすれば、『何で、昨日の内に言わねぇんだよ!』と、思いましたが、こればっかりは職員に言ってもどうしようもありません…。

 しかも、またしても返却されたのが午後一時位だった為、その日の発信時間(平日の午後3時まで)に間に合いません。

 これで、また一日損する結果となりました。(泣)


 そして、ボクは返却されてから、

 『拘置所と言う所は、つくづく理不尽で不条理な所だ。こんな所、死んでも絶対に来ない!』
 
 と、胸に決意しながら、検閲に引っ掛からないような上手い言い回しを考え、小机に向かいペンをダッシュさせました…。


 

バカげた東京拘置所のルール。





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 拘置所と言う、全く自由が効かない不自由な生活の中で、何とか効率良くマスコミ宛てに『傍聴案内』を発信しようと、少ない知能をフル回転させた結果、拘置所のルールの盲点を突いて、手紙の原本をコピーした物を『郵送宅下げ』と言う扱いで発信しようと思い付いたのですが、全くの予想外でその原本が職員の手によって、戻って来てしまったのです…。


 原本を、朝一で発信した午後、たまたまその日は面会があって、面会場からの帰り道に部屋に向かう通路で、担当職員から、

 『今日出した手紙、書信係からダメ出しが入ったよ。』

 と、言われ、ボクは非常にイライラしながら、

 『はぁ?何でよ?』

 と、理由を訊ねました。そしたら、書信係(検閲する所)の言い分としては、

 『あからさまに、マスコミ宛てに送る為に、この手紙をコピーして返送して欲しいとは書くな。』

 と、言うのです。


 ボクは、マスコミ宛ての手紙とは別に、この手紙をコピーする理由を書いた別の手紙も同封していて、その手紙が引っ掛かったのです。


 そして、職員は、

 『あくまでも、単純にこの手紙をコピーして返送して欲しい、だけなら構わない。』

 と、言うのです。当然、ボクとしては、

 『いやいや、理由を書かないと相手は何の事か分からないじゃんか!』

 と、食い下がるも、話は平行線を辿るばかりだったので、仕方なく文言を変えて再提出することとなりました。


 ここが、身柄を拘束されている人間の非常に辛い所で、こんな些末な内容位、〝シャバ〟ならば、あ~でもないこ~でもないと言いくるめてゴリ押し出来るのに、拘置所じゃ『お前が折れない限り発信出来ないからな!』と、なってしまうのです…。

 あるいは、『別に、文句あるのなら発信しなくていいし、発信しても受け付けないから。』で、終了です。

 ボクとしては、何としてでも手紙を発信したいじゃないですか…。

 詰まり、被収容者が拘置所側の言う事を聞くしかないのです…。

 これは、ホントに、ホントに、屈辱的でした…。つくづく、立場が弱い…。(涙)

 何で、たかが手紙の文言一つでこんなにもイライラしなきゃいけないんだ、と。

 この馬鹿げたやり取りを読んで、つくづく拘置所と言う所は馬鹿げているな、と思いませんか?

 当事者のボクは、心底思いましたよ!(笑)


 しかも、ダメ出しが入ったのが午後二時位だったので、急いで書き直しても三時までの発信時間には間に合いません。

 従って、発信が一日ズレ込んでしまうのです。

 東京拘置所では、平日の午後三時までが、手紙の発信受付の時間なので、その時間を過ぎると次の日の扱いになってしまうのです。

 例えば、その次の日が土曜日だった場合、土、日、祝日は業務が定休日ですから、必然月曜日になってしまします。

 そうすると、本来発信したかった日から、三日も発信がズレ込んでしまうのです。

 この三日のズレは、〝中〟に入ってる人間からすると、非常にもどかしいものがあります。

 何故ならば、自分の伝えたい内容が何日もズレ込むからです。


 特に、今回のボクの場合、一日でも早く原本を送って、それをコピーして返送してもらい、それを今度はボクがマスコミ各社に送ると言う、二重、三重の工程を踏まなければならなかった為、余計に急いでいたのです。

 幸い、原本を発信したのが5月27日の月曜日だった為、ズレ込んでも火曜日の発信になるだけなので、「まあいいか」と自分に言い聞かせて、検閲に引っ掛からない様に、チェックが入った箇所を書き直しました。


 そして、5月28日の朝に、書き直した手紙を発信しました。


 ところが、何とその日の午後に、またしても職員の手によって手紙が戻って来てしまったのです…。



思惟を巡らせた画期的な作戦。





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 さて、ここ最近は、人様の裁判の詳細を綴っていましたが、そろそろ自分の体験をお話ししようと思います。

 9月9日の記事で、ボクが東京拘置所に居ながらにして、どうやってマスコミに自分の判決を知らせようかと思惟を巡らせている話をしました。


 
 その方法とは一体…。


 それは、『手紙をコピーした物を、マスコミ各社に郵送する』と、言う方法でした。


 と、言うのも、東京拘置所のルールは、手書きではないコピー等の書面(要するに、PCで作成した物。)は、『書類』として扱われ、それを郵送する場合は、手紙としてではなく、『郵送宅下げ』という扱いになるのです。 
 

 従って、手紙の〝一人一日一通〟に、カウントされないのです。

 
 ボクは、ズバリこの拘置所のルールの盲点を突いたのです!

 
 例えるなら、かつてライブドアが時間外取引を使って、ニッポン放送の株式を大量に購入したのと同じで、違法ではなく、〝脱法〟と言ったところでしょうか。

 尤も、当時のライブドアの手法が、脱法だとはボク自身全く思っていませんが。

 なので、脱法と言う表現が適切ではないのかもしれませんが、イメージを掴んでもらう上でこの様な表現にしました。

 要するに、虚を突いた、と言う意味です。


 ここで、前記の『郵送宅下げ』について解説しておきます。

 一度でも、拘置所や留置場の面会や差し入れに赴いた人ならご存知かと思いますが、書籍や衣類を届けるのが〝差し入れ〟で、その対義語が〝宅下げ〟です。

 詰まり、〝中〟で使用した物を〝シャバ〟の人に引き取ってもらうという意味です。

 郵送宅下げ、と言うのは読んで字の如く、郵送でシャバの人に引き取ってもらう、と言う意味です。


 ボクは、このタイトルの前回の記事で述べた通り、限られた日数でどうやって一社でも多く、ボクの『傍聴案内』を届けるか、少ない知能をフル回転させて考えていました。

 そうした時、ふと頭の中で、

 『あれ?待てよ。原本をシャバの人にまずは送って、それをコピーして返送してもらい、今度はそれをボクが郵送すれば、手書きじゃない以上書類扱いになるから、手紙の一通にカウントされないのではないか?』

 と、閃いたのです!

 
 そして、早速次の日にこの脱法的手法が、OKかどうかを職員に訊ねた所、案の定OKでした。

 と、言うよりも、ボクは別にルールを破っている訳ではなく、あくまでも拘置所のルールに則って、その範囲内でやろうとしただけなので、ダメな訳がないんです。

 尤も、それ以前に、もしルールを破っているのなら、そもそも発信すら出来ませんからね。

 とは言え、予め訊いておかないと、いざ実行してから「これはダメだ」なんて言われたら、時間と労力の無駄ですからね。

 なので、そういう骨折り損を予防する為に、事前に職員に確認を取ったのです。

 
 因みに、この時ボクの方法を訊いた職員は、苦笑いしながらとっても驚いていました。(笑)

 そりゃそうでしょう。ルールを破っている訳ではなく、明らかにルールの盲点を突いているだけですから、ダメとは言えません。

 それに、殊更自分の判決を知らせる為に、マスコミ宛てに手紙を書こうなんて発想する人間は居ないからです。(笑)しかも、合計31社に。(笑)

 試しに、職員に、

  『今まで、ボクみたいなやり方でやった人間って居ますか?』

 と、訊ねたら、 
 
  『聞いたことないね。』

 と、即答してました。(笑)

 その位、ボクが思い付いた方法は誰も考え付かなかったという意味でしょう。(笑)


 こうして、ボクは〝原本〟となる『傍聴案内』の清書に執りかかり、これはあくまでも手書きの文章ですから、手紙としてカウントされるのは十分承知して発信しました。


 ところが、その手紙が発信した日の午後に、職員の手によってボクの手元に戻って来てしまいました…。

逆転無罪のお礼参り?





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判決の言い渡しが終了し、ボクは法廷の外へと歩を進めました。

法廷を出た廊下で、ボクは錦織聖検察官を待っていました。

それは何故か?

この検察官に、『先日は大変お世話になりまして、ありがとーございました!』と、おもきっきり嫌味を言ってやろうと思ったからです。(笑)

又、『いやいや、残念でしたね。ボクを有罪に出来なくてね!』とも、言ってやろうと思っていました。(笑)

普通なら、そんな考えは浮かばないのかも知れませんが、何せボクは発想がズレてますからね。(笑)

尤も、こんな内容を検察官に言えるなんて、逆転無罪にならない限り言えない訳ですから、そう考えると極めて貴重な体験ですよね。

しかし、この発想は結果的に行動に移せなかったのです。

別に、ビビったのではありません。


その理由は、法廷の外に待ち構えてた、「二人組の男」が原因です。


この、二人組の男とは、明らかに“デカ”でした。


ボクのこれまでの経験上、その独特の雰囲気から間違いなく、この恐喝事件を担当した刑事達だな、と直感しました。

その後の彼等の言動が、ボクの予想を裏付ける結果となります。


このデカ達は、法廷の外の廊下で、錦織検察官を待ち構えるように、法廷入り口のドアの前に佇んで居て、案の定、錦織検察官が出てきたら話し込んでいました。

話の内容までは、ボソボソと話していた為良く分からなかったのですが、ほんの少し聞こえたのは、デカの一人が

『上告の方は、されるんですか?』

と、言っていました。

この発言から、前記のボクの予想を裏付ける根拠となりました。

だってそうでしょう。検察官に対して、上告をどうするのか訊ねる時点で、この事件の関係者でなければ訊かないでしょう。

しかも、検察官に上告云々を訊く時点で、明らかに“捜査側”の人間じゃなければ訊かない内容でしょう。

以上の理由から、予想外にも担当刑事と話し込んでいた為、ボクの検察官に対する、『嫌味を言ってやろう作戦』は断念せざるを得ませんでした…。



さて、一方の“勝者”である弁護側は、法廷を出たトイレの前で、喜びの表情で談笑していました。

その内の一人の弁護人が、携帯電話を片手に話している内容がチラッと聴こえて来て、

『まぁ、上告の可能性もないことはないですが、とりあえずは、保釈金の返還の手続きと、刑事補償の手続きをやっていきます。』

等と、話していました。

この内容から、電話の相手は当事者の被告人であると容易に想像つきます。

又、話の内容から、この被告人は保釈されて“シャバ”に居るのが分かります。

ボクからすれば、ある程度控訴審の流れから、判決が覆るのは感触として当然あったんでしょうから、だったらば出廷すればいいのに、と思わずにはいられませんでした。

一瞬、この弁護人達と関係者達が談笑している所に、『実は、ボクも二ヶ月前に同じ刑事部で逆転無罪になったんですよ。』と、言って話し掛けようと思ったのですが、珍しく躊躇しました。(笑)

まさか、この人達は、明らかに裁判所に似つかわしくない、デニムの短パンにTシャツ姿の、海帰りかと誰もが思うような格好をした一傍聴人が、逆転無罪判決を受けたとは全く想像が付きもしないでしょう。(笑)

と、ニヤニヤしながら、弁護人達の脇を通り抜けてエレベーターへと乗り込みました。


以上が、ボクが傍聴した偶然の逆転無罪判決でした。


そして、ボクはこの事件の一審判決が気になって、後日東京地裁に電話して、一審判決の結果を調べました。

一審判決は、東京地裁第四刑事部が担当して、平成24年3月15日に『懲役2年』の実刑判決でした。


ここで、不思議に思った人も居るかも知れません。

そうです。そうなんです!


実は、判決の結果は裁判所に電話すれば教えてくれるのです!


裁判所に電話をして、刑事部に繋いでもらい、被告人の名前を伝えると、判決の主文まで教えてくれるのです!

試しに、ボクの逆転無罪判決を下した、東京高裁第四刑事部に電話をして、『内田浩樹さんの判決の結果を教えて下さい。』と、言えば電話口で担当者が教えてくれるでしょう!(笑)

間違いなく、担当者は『内田さんの判決は、無罪となってますね。』と、言うと思います。(笑)


なので、興味のある人は電話してみて下さい!電話番号は、03-3581-5411です。(笑)


で、前記の結果から、この吉野被告人は一審で懲役2年の実刑判決が、逆転無罪になったお蔭でチャラになったのです。

詰まり、刑務所に2年も行かなくて済んだと言う意味です!

これは、ボクにも全く同じく当てはまり、ボクは一審判決が2年6ヶ月の実刑判決でしたから、もし有罪判決が覆らなければ、やってもいない無実の罪で、2年6ヶ月も刑務所に行かなくてはならなかったのです…。

改めて、そう考えると、実に刑事裁判と言うのは極めて恐ろしいと痛感します


実体験から、有罪と無罪はホント紙一重ですから、こうして自由の身でブログを書けると言うのは、つくづくキセキなんだな、と思います…。


最後に、このタイトルの締めくくりとして、何でこの逆転無罪判決を傍聴したのがそんなにも凄い経験なのかをお話します。

その理由は、自分が逆転無罪判決を受けた法廷を、たまたま何の計画もなく初めて傍聴に行ったら、今度は傍聴人として逆転無罪判決を観たからです

詰まり、7月2日には被告人として逆転無罪判決を受けて、今度は9月10日には傍聴人として逆転無罪判決を観た、と言う事です!

こんな珍しい偶然は、そうそうないんじゃないでしょうか?


ボクは、何だか逆転無罪判決に縁があるのかな、と思わずにはいられませんでした。


そんな、今回の恐喝事件控訴審判決でした…。

『合理的な疑いを差し挟む余地があると言わざるを得ない。』





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  『主文。原判決を破棄する。被告人は無罪。』


 と、予想外の声が506号法廷に響き亘る。

 安堵の顔を浮かべる、二人の弁護人…。

 苦虫を噛み潰したような、何とも言えぬ表情の検察官…。

 歓声は上がらないものの、〝ざわざわ〟する傍聴席…。

 三者三様の表情が、そこにはあった。


 法廷を傍聴席から見て、証言台を中心に縦に分割すると、左側に陣取る弁護側は『天国』、右側に陣取る検察側は『地獄』、と言った縮図がそこにはあった…。

 正に、三振かホームラン。白か黒。表か裏。

 と、言う完璧に対立した結果となった、恐喝事件控訴審判決。


 ボクは、傍聴席でオドロキながらも、必死に裁判長の判決理由に耳を傾けます。

 しかし、いかんせんこの事件は判決が初傍聴だった為、事件の詳細が掴みにくかったのですが、何となく掴めた事件の概要は下記の通りです。


 ①平成23年2月、韓国料理屋を経営する高橋が、被告人の吉野から50万円を喝取された。
 ②その後、吉野は逮捕されるも、その50万円はあくまでも貸金の返還であったと、真っ向から完全否認。
 ③事件の〝柱〟は、被害者の高橋供述と、関係人の金沢供述の信用性。
 ④これと言った、物的証拠は皆無。詰まり、被害者らの供述に依拠。


 と、言う事件で、罪名は違えどボクの事件と共通する部分が多かったです。

 はっきり言って、②③④はボクの事件と全く一緒でした。


 そして、判決理由の中で、幾度となく登場した文言が、

  『合理的な疑いを差し挟む余地があると言わざるを得ない。』

 と、言う文言でした。

 これは、刑事訴訟法で定める、

 『検察官は、合理的な疑いを差し挟む余地のない程度に証明しなければならない。』

 と、言う定めに対しての否定です。

 詰まり、こんな回りくどい言い方ではなく、簡単に言うと、『検察側の描く構図は、ちょっとおかしいんじゃない?』って、言ってるのです。

 この、『合理的な疑いを差し挟む余地のない程度に証明しなければならない』と、言う定めを法律では『挙証責任』と言い、これは検察官が負う責任です。

 ホント、法律用語はこうした実に回りくどい言い方をするのですが、ザックジャパン、あっ、ザックバランに言うと、『これおかしくない?って突っ込まれない程度に犯罪を証明してね。』って意味です。

 なのに、前記の通り、『合理的な疑いを差し挟む余地があると言わざるを得ない。』と、判決理由で述べると言うのは、一審判決の事実認定ないし検察側の構図はおかしいでしょっ、と言っているのです。

 
 その後も、判決理由の朗読が続き、一時三十分に開廷してから閉廷まで何だかんだで40分以上は掛かっていました。

 ボクの時は、30分だったのでそれよりも長く判決理由の言い渡しをしていました。

 やはり、無罪判決、ましてや〝逆転〟無罪判決であれば、一審判決の有罪判決を根底からひっくり返す訳ですから、それはそれは当然判決理由は冗長になるでしょう。

 ボクの、控訴審判決の判決文もA4の用紙に13枚と言う〝長編大作〟でした。

 多分、この逆転無罪判決の判決文も、15枚以上の長編大作だと思われます。

 
 そして、言い渡しが終わり、裁判長から

  『検察官は上告する場合は、14日以内に上告の申し立てをして下さい。』 

 と、検察にとっては実に屈辱的な文言を言い、機械的な流れで判決の言い渡しは終了。

 これと同じ文言を、二ヶ月前は法廷の中で聴いたなぁ~と、ふと思い出しました。(笑)

 三人の裁判官達は、〝元〟被告人のボクには目もくれず、とっとと引き上げて行きました。(笑)


 それからボクは、法廷の外へと歩き始めました…。
 

主文。原判決を破棄する。被告人は無罪。





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 さて、前回はボクの控訴審を担当した裁判官が、傍聴席に居るボクの存在を認めて、何度もこちらを見ていた話までしましたね。

 そんな中で迎えた、恐喝事件の控訴審判決…。


 しかし、ここでボクはある違和感を覚えます。


 それは…。


 『被告人が出廷して居ない!』


 と、言う状況だったのです。


 これでは、公判が始められないのではないか?、と、思った方も多いかと推測されます。

 しかし、これは全然OK牧場なんです。(笑)


 と、言うのも、実は刑事訴訟法では、「被告人は控訴審に出廷する義務はない。」と定められているんです。

 ですから、控訴審の公判に、被告人自身が「面倒臭いから行きたくない。」と主張すれば、了承されるのです。

 出廷しないからと言って、罰則も何もありません。


 しかし、一審公判は被告人が出廷しないと公判を開廷出来ないので、被告人には出頭義務があります。

 ですので、嫌々でも被告人は出頭しないといけません。

 出廷しないと、罰則があります。(とは言え、たいした罰則ではない。)


 尤も、ボクの感覚では、いくら控訴審が被告人の出頭を義務付けていないからと言って、自らの人生を左右する裁判に出頭しないのは全くもって考えられません。

 どう考えても、自分の眼で公判の推移を見守りたいと思うんですよね。

 トウゼン、ボクは全面的に争っていたので、出頭が義務付けられていなくても、喜んで出廷してました。(笑)

 まっ、十人十色の価値観がありますから、こればっかりは強制出来ませんが…。



 そんな違和感を覚えながら開廷すると、裁判長が、

  『それでは、本日は判決の言い渡しですが被告人は?』

 の問いに対し、弁護人は、

  『被告人は、不出廷です。』

 と言い、裁判長は、

  『分かりました。それでは、控訴審の判決を言い渡します。』

 と、機械的に言い、ボクは心の中で、「どーせ、控訴棄却だろう…。」と、思っていました。


 そして…



  『主文。原判決を破棄する。被告人は無罪。』


 その瞬間、ボクは思わず、「おぉ~!」と、小さい声が無意識に出ていました。

 そうです!そうなんです!

 タイトル通りなんですが、おもいっきり逆転無罪判決をこの目で見た瞬間だったのです!

 いやはや、〝たまげた〟とは、正にこの状況を言うんだなと痛感しました。

 
 因みに、ボクの傍聴人生の中で、無罪判決を観たのは人生初です!

 無罪判決を、〝二度〟受けた経験はあっても、観た経験はありません。(笑)


 この時、506号法廷には、ボク以外に傍聴人は五人位居ましたが、何だかみんなマンガの「カイジ」的に表現すると、〝ざわざわ〟した感じになっていました。(笑)

 その後、裁判長が判決理由の朗読に入り、その最中弁護人二人の内の一人が、判決理由に対して〝そうだそうだ〟と、言わんばかりに何度も首を縦に頷かせていました。

 これは、弁護側の主張が認められた証拠です。

 えっ?何で分かるかって?

 それは、ボクも判決理由の時、同じく何度も何度も首を縦に頷かせていたからです。(笑)  

 だから、ボクはこの弁護人の気持ちがとってもとっても良く分かるのです。(笑)

 ボクも、同じ裁判長から判決理由の朗読を聴いている時、何度も何度も〝そうだよ、そうだよ。その通りだよ!〟と、幾度となく頷きました。(笑)

 きっと、ボクの判決を傍聴に来ていたラッキーな方々は、印象に残っていると思います。(笑)


 一方、〝負けちゃった〟検察官は、何とも言えぬ表情で、判決理由をしきりにメモしていました。

 でも、この検察官(錦織聖)、ある意味非常に〝キセキ〟の人だと思いませんか?

 何故ならたった二ヶ月の間に二度も逆転無罪判決を食らったからです。(笑)


 7月2日には、ボクに逆転無罪でひっくり返され、それから二ヶ月後の9月10日には、この事件で逆転無罪でひっくり返されたんですから。

 こんなにも、短期間に無罪判決を、それも〝逆転〟無罪判決を食らう検察官ないし検察側は、極めて稀有だと思います。(笑)

 って言うか、逆転無罪の当事者から言わせれば、『ざまぁ~みやがれアホ!』と言う快哉を叫ぶ思いです。(笑)


 そして、この逆転無罪判決は、ボクにとって凄く不思議な縁を感じざるを得ないのですが、その理由は次回お話ししたいと思います。


 ー追伸ー

 良かったら、ボクのツイッターも見て下さい!やってる方は、相互フォローしましょう!

 アカウント→@gyakutenmuzai

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開廷表から読み取る…。




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 前回の記事で述べた通り、ボクのあらゆる思いから、自分が逆転無罪判決を受けた法廷を傍聴しようと思い、東京高裁506号法廷へと足を運びました。

 因みに、東京地裁と東京高裁は、同じ建物内にあるので、地裁事件も高裁事件も、同じ建物内での移動だけで済みます。

 一度、建物の外に出る必要は全くありません。


 さて、ボクが506号法廷で傍聴しようと思った事件は下記の通りです。

 
 罪名 恐喝 
 被告人名 Y氏
 審理状況 判決
 時間 午後1時30分~午後2時30分


 と、言う良くありがちな事件で、事件自体に強い興味はなく、2時半から別の法廷で傍聴するまでの、いい時間潰し的な意味合いがありました。

 しかし、一点だけ〝あれ?〟と感じる所がありました。

 
 それは…


 『判決の時間』です。


 
 どういう意味かと言うと、上記の判決公判の時間は午後1時30分~午後2時30分となっていました。

 これは、控訴審判決にしては、極めて長時間なんです。

 通常、控訴審判決は、大体10分~15分位で終わります。

 何故なら、控訴審判決の殆どが「控訴棄却」だからです。 

 詰まり、棄却の判決をするのに、長い時間法廷を押さえる必要はないので、だいたい10分とか15分で終了してしまうんです。

 その証拠に、高裁刑事事件の開廷表を見ると、判決公判の時間が、10分とか15分しか取られてないですから。

 
 要するに、判決なのにも拘わらず、公判の時間が10分や15分しか取られてなかったら、その事件はまず控訴棄却だと読めるのです! 

 
 これは、開廷表の字面からは読み取れない舞台裏です!

 因みに、ボクの判決公判の時も、午後1時半から午後2時半までの一時間、法廷が押さえられていたそうです。


 で、ボクはこの事件の開廷表を見た時に、

  『判決にしては、随分時間が取られているな。』

 とは、思いましたが、

  『まっ、事件が少し複雑なんだろうな…』 

 位にしか思っていませんでした。


 
 そして、午後1時30分の5分前位に506号法廷へ。

 この時、ボクの心の中では、

  『この法廷に、こっち側(シャバ)から入れるとはな…』

 と、言う非常に深い思いがありました。


 そんな感慨にふけりながら、傍聴席入口のドアの前に佇んでいると、ボクの横をスーっと通り過ぎて行く小柄な〝オッサン〟が…。

 その〝オッサン〟を、チラッと見た瞬間に、ボクの記憶のメモリーが〝じぇじぇじぇ〟と、反応しました。

 そうです!そうなんです!

 この小柄な〝オッサン〟は、ボクの控訴審で4月から担当していた東京高等検察庁の『錦織聖』検察官だったのです!

 詰まりは、有罪率99.9%を誇る日本の検察で、ボクに負けた人だったのです。(笑)

 いやはや、こんなシチュエーションは、まず無いですから、ボクはついニヤニヤしてしまいました。(笑)

 向こうは、ボクを単なる傍聴人だと思ったのか、全くこちらを見ないで法廷へと入って行きました。


 そして、ボクを一年七ヶ月の〝呪縛〟から解き放たせてくれた法廷へと歩を進め、傍聴人入口のドアを開けました。


 そこには、当たり前ながら、7月2日の判決の時と全く同じ景色が広がっていました…。

  
 違うのは、ボクが7月2日に見た景色を、この日は〝逆サイド〟から見ているという状況です…。

 
 あっ、後はブレスレッド(手錠)をしていない状態でしょうか。(笑)

 でも、こんな状況は、そうそう味わえないですから、実に、実~に痛快でした!


 で、ボクは傍聴席入口から傍の一番後ろに座りました。

 
 そして、午後1時半少し前に、裁判官三人が入廷。 

 三人の裁判官の内、真ん中の裁判長と右陪席の裁判官は同じで、一人の裁判官だけボクの裁判の時とは別の裁判官でした。

 それから、いつもの儀式である全員起立しての一礼。

 すると、ボクの裁判の時に、傍聴席から見て一番右に座っていた裁判官が、傍聴席を何気なく見渡してボクの方を見た瞬間〝あれっ?〟と言う感じで、何度も何度もボクの方を見ていました、(笑)

 その不自然な挙動は、間違いなくボクの存在に気付いた証拠でした。(笑)

 その裁判官とは、何度もボクと目が合い、ボクは〝ニヤリ〟としていました。(笑)


 きっと、この裁判官は内心相当ビックリしていたに違いありません。

 まさか、つい二ヶ月前に逆転無罪判決を宣告した〝元〟被告人が、今度は二ヶ月後にはお客さんとして傍聴席で観戦してるんですから。(笑)


 と、ボクは内心ニヤニヤしながら、判決の朗読を待っていました…。

 

〝シャバ〟から観る506号法廷。




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 前回の記事で書いた、傷害致死事件の公判が12時前に終わり、午後からどの法廷を傍聴しようか考えていました。

 ボクは、この日の傍聴には、前記傷害致死事件の公判を傍聴する以外に、実はもう一つの大きな目的がありました。


 それは…


 『自分が逆転無罪判決を受けた法廷を傍聴する』


 と、言う目的でした。


 何故、殊更そんな行動をするのか?

 それは、ボクが好奇心旺盛のオトコだからです。(笑)


 いいですか?みなさん、よく考えてみて下さい。


 つい、二ヵ月前は法廷の柵の〝向こう側〟に居たのに、それが奇跡の逆転無罪判決を受けて自由の身となり、今度は法廷の〝こっち側(シャバ)〟で、お客さんとなって裁判を傍聴するなんて、これ程痛快な体験はないじゃないですか!

 って、思うのはボクだけですか?(笑)

 それでも全然構いません。(笑)


 ここで、先程から出て来る法廷の〝柵〟について解説します。


 裁判所の法廷に、一度でもご来場した経験のある方ならイメージ出来ると思いますが、そういう経験がない方からすると〝柵〟と言っても何を言ってるのか分からないと思いますので。

 法廷には、傍聴席と被告人席とを明確に区別する為の柵が設けられています。

 この柵は、身長170cm位の人の腰位の高さに設けられていて、傍聴席の前に設置されています。

 その両脇には、バネ式の板があって、弁護人や検察官は軽く手で押して板を開けて、それぞれの席に向かいます。

 
 〝柵〟と、言っても、決して高くはなく、簡単に飛び越えられる位の高さなんです。

  しかし、この何でもない高さの柵が、被告人として法廷の〝向こう側〟(傍聴席から見て)にいる人間からすると、とてつもない高さに感じるんです…。

 何て言うのか、柵を起点として、透明の壁がそびえ立ってるとでも言いましょうか。

 手前味噌ですが、ボクの運動神経なら、逃走防止の為に付き添ってる護衛の刑務官二人位、簡単に振り切れる自信はありますが、流石に逃走は図ろうとは考えもしませんでした。(笑)

 
 ですから、被告人席から見ると、ホント簡単に飛び越えられる法廷の柵の〝向こう側〟は、近くて遠いのです。


 そういう深い思い入れがあった為、尚更、自分が裁かれた法廷を〝逆サイド〟から観たかったんです。

 なので、この日は前記傷害致死事件以外にも、自分が逆転無罪判決を受けた法廷を、必ず傍聴するルートで考えていました。


 又、506号法廷を使用している、東京高裁第四刑事部は、毎週火曜日と木曜日しか、基本的には法廷を開かないので、この日は丁度火曜日だったこともあり、尚更〝傍聴ルート〟に組み入れ易かったのです。

 そうなんです。東京高等裁判所は、法廷を開く曜日が各刑事部ごとに決まっていて、例えばある刑事部は水曜日と金曜日と言う風に開廷日が決まっているので、その曜日に合わせて公判日時が決まって行きます。

 ボクの逆転無罪判決を下した、東京高裁第四刑事部は前記の通り、火曜日と木曜日が開廷日なので、ボクはいつもこれらの曜日に出廷していました。

 こういう、〝タイミング〟が重なったのも理由です。

 
 ボクの人生観と言うか、考え方の一つとして、やはり何事においても全ては〝タイミング〟だと思っているんです。

 
 なので、この日の傍聴第一優先の傷害致死事件の開廷日と、ボクにとって極めて思い入れのある、506号法廷の開廷日が重なったのも、これまた一つの〝タイミング〟なわけです。


 そして、これはボクのイタズラ心でもあるんですが、つい二ヵ月前に逆転無罪判決を宣告した〝元〟被告人が、今度はお客さんとして傍聴席に鎮座していたら、裁判官達は一体どんな顔をするのかな、と言う通常じゃ考えつかない発想を思いついてしまったのです。(笑)


 以上のような、ボクの思い入れと、タイミング、イタズラ心、これらが相俟って何気なく足を運んだ506号法廷。


 事件は、恐喝事件の判決だったのですが、ボクの予想を裏切るとんでもない展開が待っていようとは、この時のボクは夢にも思いませんでした…。


 この続きは次回へ…。


予想外の控訴審。

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 前回からの続き…

 
 7月と8月の、控訴審証人尋問を傍聴して、迎えた9月10日(火)の控訴審結審。

 因みに、「結審」とは、双方の主張が終わった最終段階を言い、次の公判で判決を迎える状況を言います。

 例えるなら、お寿司屋さんの〝アガリ〟と、言ったところでしょうか。

 アガリの後は、お勘定(判決)になるので、それと全く同じだと考えれば分かり易いと思います。


 そして、この日の公判では、開廷して直ぐに裁判長が被害者の母親、被害者の妻の二人から提出された意見書を朗読すると言う、予想外の展開から始まりました。

 控訴審で、こういうパターンは、ボクは今まで聞いた経験も、観た体験も無かったので、非常にビックリしました。


 その意見書の内容を、山崎裁判長が淡々と朗読して行くのですが、これが惨いのなんの…。

 ボクも聴いていて、とても胸が苦しくなりました…。

 
  『顔面を両足で踏みつけ、二目と見れない顔にされ…』

  『二人の子供と妻を残して、突然居なくなってしまった…』

  『一審公判では、脚を組みながら証言していて、その態度には呆れる…』

  『まさか、控訴するとは思わなかった…』

  『被害弁済も全くない…』

  『今年1月には、多額の保釈金を支払い実社会でのうのうと生きてる…』

  『しっかり反省しろ!』


 等々、相当辛辣な言葉が飛んでいました。

 これでも、ボクの感想では、かなり言葉を選んでいるな、と言う印象を強く持ちました。

 又、この事件の公判には、被害者遺族専用の傍聴席が用意されていて、検察官席の直ぐ傍の最前列に、白いカバーが掛けられていて、傍聴席が満員でも優先的に傍聴出来る様にとの配慮がなされていました。

 その席には、いつも被害者の親族や母親と思われる人物が、毎回欠かさず傍聴に来ていて、毎回複雑な表情で公判の推移を見守っていたのが、非常に印象的でした。


 更に、ボクが極めてオドロキだったのが、前記の通り、何と田村被告は今年1月に保釈されて〝シャバ〟に居るのです!!

 確かに、7月と8月の公判を傍聴した時も、被告の両脇に刑務官が居なかったので、保釈されてるんだろうな、とは思いましたが、まさか多額の保釈金を払って〝シャバ〟に居るとは…。

 ボクの感覚だと、多額の保釈金を収めたとしても、一人の何の落ち度もない人間の尊い命を奪った人間に、保釈を是認した裁判所の決定にただただビックリでした…。

 加えて、被害者遺族からしたら、多額の保釈金は支払えるのに、なんで被害弁済は一円も支払わないんだ、って思うのは至極当然ですから、尚更、被害者遺族の怒りの炎に油を注ぐ様なものです。

 通常ならば、保釈なんかせず、保釈にあてるお金を遺族に支払って、少しでも誠意を見せるのが反省している態度と言えるのではないでしょうか。

 詰まり、これらの状況を鑑みると、明らかに田村被告は反省なんかしていないんです。

 勿の論、反省する、しないは田村被告が決める気持ちなので、ボクがとやかく言う筋合いはないですが、これを読んだ皆さんはどう思いますか?


 これが、刑事裁判の現実なんです…。


 何とも、言葉に表現出来ない思いの被害者遺族…。

 一方で、被害弁済すらしないで、〝シャバ〟で、のうのうと判決を迎える加害者…。

 
 改めて、明確な被害者が居て、その方の尊い命が奪われた事件は胸が締め付けられます。

 被害者遺族のお気持ちは、察するに余りあります…。



 さて、その後は弁護人が最終弁論の要旨を20分位朗読して、二人の医師の全く相違する見解の中、自分たちにとって有利な方の証言を引用して主張していました。(笑)

 続いて検察官は一言

  『本件は控訴の理由がないので、控訴棄却を求めます。』

 と、形式通りの文言を述べて終了しました。

 
 何故、形式通り、と言えるのかと言うと、ボクの時も全く同じセリフだったからです。(笑) 


 そして、〝運命〟の判決は9月25日午前10時~と指定されました。


 ボクの予想では、『原判決破棄で懲役6年』でしょうか。

 その理由は、控訴審でも証人尋問を採用したからです。

 前回も述べましたが、そもそも控訴審で証拠調べを採用する事自体極めて異例ですから、なのにそれを採用したのは、裁判所としては一審判決に何らかの疑問を感じている証左なので、ボクの予想としては、間違いなく一審判決は破棄されると思います。


 さて、結果はいかに…。


 判決も、必ず傍聴してご報告しますのでご期待下さい!


 

興味をそそった控訴審。

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 前回からの続き…

 いつもいつも、話が横道に逸れてしまって大変申し訳ないですが、より良くボクの記事を理解してもらう為に致し方ないので、どうかご容赦下さいませ…。


 さて、ボクは開廷表を見て(7月下旬)、控訴審なのにも拘わらず、審理状況が〝審理〟と記載されている状態に、もの凄い強い興味を惹かれ、410号法廷へと足を運びました。

 そうしたら、証人尋問をやっていて、どうやら医師が呼ばれて弁護人の質問に答えていました。

 
 <事件の概要>

 ヤマダ電機で注意されたのがきっかけで口論となり喧嘩が始まった。
 
 被害者は、被告人よりも体躯が大きかったが、被告人自身空手初段だった。
 
 被告人は、空手を使い被害者を失神させた後、地面に横たわる被害者を上から執拗に踏みつけ顔面をグチャグチャにした。
 
 被告人は、その後自首した。
 
 一審判決は、懲役7年の実刑判決。

 
 <争点>
 
 暴行と死因の因果関係。(失血死の原因が暴行によるものなのか、医師の心臓マッサージによるものなのか。)
 
 正当防衛の成立の有無。 


 控訴審では、二人の医師が証人として出廷して証言していましたが、これが面白い位に二人の医師の見解が全く違うんです。(笑)

 しかも、一人の医師は、質問に対しても要領を得る証言をせず、どっちつかずな非常に曖昧な証言で、ボクも傍聴席から聴いていて何を言ってるのかさっぱり理解出来ませんでした。

 しまいには、山崎学裁判長が、

 『何が言いたいんだかさっぱり分かりません!』
 『もっと、我々にも分かるように説明して下さい。』

 等と、言われる体たらくで、実に酷かったです。(笑)


 因みに、東京高裁第六刑事部の「山崎学」裁判長の訴訟指揮は、極めてテキパキとしていて観ていて非常に気持ちがいいです。

 別の公判でも、山崎裁判長は検察官に対し、

 『先日の打ち合わせと言ってる事が違うじゃないか!』
 『今日になって、いきなりそんな不誠実な対応をするんですか!』

 等と、おもいっきり怒鳴っていましたから。(笑)

 ボクの、控訴審を途中まで指揮した、小川正持裁判長よりも、鋭い突っ込みが証人尋問中にもいくつも観られました。


 で、話は戻って、この点極めて重要なので敢えて強調しますが、

 そもそも、控訴審で証人尋問をやる事自体極めて異例!

 なのです。その理由は、前回の記事で記載した通り、控訴審が〝事後審〟だからです。

 この点は、これから話して行くボクの裁判にも関わって来るので覚えておいて下さい。


 結局、その日の証人尋問での医師は、全く要領を得ない証言を繰り返していたので、検察側にとって有利なのか、弁護側にとって有利なのかが全然判断がつきませんでした。


 そして、もう一人の医師の証人尋問が8月に行われ、その医師は7月の時の医師よりまともな証言をしていましたが、果たしてそれがどちらにとって有利なのかは判然としませんでした。

 とは言え、裁判長を始め、左陪席、右陪席全ての裁判官が熱心に色々と質問していたので、それだけ医師の見解に興味があった証左であると言えます。

 又、前記の通り、控訴審で証人尋問を採用すること自体異例ですから、それだけでも一審判決の見直しに入ってると考えられるので、非常に興味深いと思い、ボクは追い掛けようと思ったのです。


 そして、9月10日(火)に最終弁論の期日が指定され、傍聴に行ったのが一昨日の公判でした…。

ボクならではの傍聴ガイド。

 
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 平成25年9月10日(火) 東京高等裁判所410号法廷

 罪名 傷害致死  被告人名 田村寛忠


 この事件は、今年の7月末にボクがシャバに出てから刑事補償(無罪が確定した人間が、身柄を拘束されていた日数の金銭的補償)の手続きを教示してもらう為に、東京高裁に出向いた時に、たまたま裁判所入口にある『開廷表』を見て傍聴した事件でした。

 勿論、この被告とは全くの赤の他人ですから、傍聴する理由は〝初めは〟特にありませんでした。


 しかし、ボクは開廷表を見てその考えを改めます。

 と、言うよりも、流行の言葉で例えるなら正に『じぇじぇじぇ!』でした!

 
 それは何故か…?

 
 それは、開廷表の右端にある審理状況の欄に『審理』と記載されていたからです。

 こう言うと、「裁判なんだから審理と記載するのは当然じゃないか!」と、突っ込みが入りそうですが、実はそれは〝素人〟の突っ込みです。

 勿の論、この突っ込みは、一審公判ならば充分に当てはまります。


 ここで、裁判の傍聴について少し解説しておきます。


 まず、裁判は刑事事件も民事事件も原則として〝公開〟なので、裁判所に行けば誰でも、〝無料〟 で傍聴出来ます。

 基本的に、裁判所は官公庁の一つですから、土、日、祭日はお休みなので、月曜日から金曜日までの平日午前10時から午後5時まで毎日開廷しています。

 その際に役立つのが、裁判所入口に置いてある『開廷表』です。

 
 この開廷表に記載されている内容は以下の通りです。

 
 ①開廷時間
 ②法廷の場所
 ③被告人名
 ④罪名
 ⑤裁判官の氏名
 ⑥書記官の氏名
 ⑦審理状況
 ⑧傍聴券の有無


 で、⑦の審理状況には三種類あって、

 ①新件(今日が初公判)
 ②審理(何回目かの裁判)
 ③判決(読んで字の如く)

 と、なっています。


 なので、裁判傍聴マニアの方々は(ボクも含めて)、この開廷表を穴が開くように見つめて、その日面白そうな事件がないかを、くまなくチェックします。

 従って、開廷表はその日の裁判の『目次』と言ったところでしょうか。



 さて、話は戻って、何故ボクが開廷表の〝審理〟の記載にじぇじぇじぇと思ったのか?

 それは、控訴審での審理は非常に珍しいからです。
 
 こう言うと、またまた「控訴審でも審理するのは当たり前じゃないか」と、突っ込みが入りそうですが、実はここには表面的には分からない〝事実〟が隠れているのです!


 そもそも控訴審は、『事後審』と言う性質の為、基本的には初公判で結審して、次回判決と言うパターンが殆どなんです。

 一般的には、控訴審でも一審公判の様に、証拠調べをしたり、証人尋問をやったりしているイメージがありますが、現状は全く違います!!!

 〝事後審〟と言うのは、一審判決が正当かどうかを判断すると言う構造なので、一審公判の時みたく、証人尋問をやったり、被告人質問をやったりはしないのです。

 基本的には、全て『書面審査』なので、法廷でガチャガチャやったりってまずないんです。

 ってか、刑事訴訟法では、「控訴審において被告人は陳述することはできない」と、定められているので、基本的には被告人は何も言えないのです。


 しかし、裁判所が必要と認める場合に限り、控訴審でも新たな証拠調べをしたり、証人尋問をしたりとやる場合もありますが、現状は殆ど認められていません。


 まっ、死刑や、無期懲役のような大きな事件なら、慎重を期して一応被告人質問をやったりしているみたいですが、そんな大きな事件は頻繁にはありませんからね。

 
 そんな状況下で、前記の開廷表に、控訴審なのにも拘わらず、〝審理〟との記載があったので、ボクは『これは何かあるぞ!』と、感じたのです。


 実際、ボクの時も異例の控訴審での証人尋問をやった経験があったので(この点については、長くなるので別の機会にお話しします。) 、尚更控訴審での審理にピンと来たのです。


 そして、傍聴に行ったら案の定証人尋問をやっていたので、ボクは『おぉ~!』と、思いながらその証人尋問を傍聴しました。


 と、長くなってしまったので、続きは次回で。

手紙を書くと言う事…。


 前回は、タイトルから話が脱線してしまったので、今日はきちんとタイトルに沿ってお話ししようと思います。(笑)

 前回お話しした通り、拘置所では手紙を発信するのに『一人一日一通』という制限がありました。

 しかも、拘置所は立派な官公庁の一つですから、当然、土、日、祭日はお休みなので、その間は手紙を発信する事が出来ません。

 なので、ひと月の中で、平日のみしか発信が出来ませんから、5日×4週=20日。詰まり、ひと月の中で20数回しか手紙を発信出来ないということです。

 
 因みに、弁護士宛の手紙は、『一人一日一通』にはカウントされず、別カウントされるので、一日に何通発信しようが全然OKです。

 これは、弁護士は法律上被告人の代弁者である為、裁判の関係で色々と打ち合わせをする必要があるので、一般の手紙とは明確に区別されているんです。


 
 さて、ボクがマスコミ各社に発信しようと思った『傍聴案内』 は、明白に一般扱いの手紙になりますから、〝一人一日一通〟のルールに該当します。

 
 ボクの、控訴審が結審したのが、平成25年5月21日(火)。

 そして、〝運命の〟判決が平成25年7月2日(火)なので、約一か月半しかありません。

 そうすると、その間の平日は、合計すると30日ありました。 

 しかし、現実問題として7月1日や2日は発信しても無意味ですから、従って判決までの平日は28日、即ち28通の手紙を発信出来る計算になります。



 そう計算して、急いで『傍聴案内』の作成に執りかかりました…。

 
 ところが、控訴審の内容を中心に事件の概要を纏めたのですが、思いの外、冗長になってしまい、A4の罫紙に15枚の長編大作になってしまいました…。

 ボクとしては、出来る限り事件の内容を凝縮して要点を纏めたのですが、どうしてもこの長さになってしまい、添削することが出来ませんでした。

 そして、これだけの内容を手書きで誤字脱字が無いように書いていくと、どうしても10時間以上掛かってしまいました。


 「そんなに時間掛かるのかよ!」と、思うかも知れませんが、みなさんは最近手書きで冗長な文章を書いた経験はありますか?

 
 ある方は、きっとボクの言っている内容に共感を持てると思いますが、ない方はよく分からないでしょう…。

 ホント、手書きの文章って書くのに時間が掛かるんです。(泣)

 
 しかも、手書きだと、この長さは一日で一通仕上げられません…。

 
 と、いうことは、最大限発信出来て28通の手紙を28通出せません…。 


 加えて、ボクはマスコミ各社以外にも、友人等に手紙を発信しないといけませんから、それを合わせるとマスコミ宛てに発信出来る手紙は必然的に少なくなってしまいます。


 何とかして、一社でも多く、ボクの判決を傍聴に来てもらう為に、いい方法はないかなと思惟を巡らせていると、素晴らしく画期的な方法を思いついたのです!

 
 この方法は、拘置所に身柄を拘束されている人間にしては、最大限出来る一番の効率的な方法でした…。
 


  
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東京拘置所のルール。

 
 東京拘置所から、マスコミ各社、出版社に手紙を出して、ボクの控訴審判決を傍聴に来てもらおうと画策していた今年の五月下旬…。


 一社でも、多くのマスコミに傍聴に来てもらいたかったので、どうしたら沢山の手紙を出せるのか、頭をフル回転させていました。

 と、言うのは、東京拘置所には手紙を出すのもルールがあって、それを守らない限り、幾ら手紙を出したくても出せません。


 そのルールとは…


 『一人一日一通』

 
 しか手紙を出せないのです。

 因みに、この手紙のルールは、施設によって若干異なっていて、ボクが東京拘置所に移る前に居た、千葉拘置所は『一人一日二通』まで出せました。


 この、一日一通か二通かは、〝入った〟経験のある人なら分かると思いますが、非常に、極めて、メチャメチャ大きいのです!!!

 何故なら、手紙である以上、最低でも一日以上は届くまでに時間が掛かるからです。詰まり、自分の伝えたい内容が、相手に知らせるのに時間が掛かる訳です。

 身柄を拘束されている人間からすると、拘置所での手紙と言う物は、〝シャバ〟との唯一の接点で、自分の状況を伝える、又、シャバの状況を仕入れる『架け橋』ですから、本当に貴重な伝達手段なんです。

 改めて、こういう状況になって、手紙と言う現代ではおもいっきり原始的な伝達手段が、もの凄~く、もの凄~く尊くて儚いと心底痛感しました…。(涙)

 
 みなさん、想像してみて下さい…。


 今、持っているスマホが無くて、友人達に何かを伝えるのも手紙しかないと言う状況を…。
 

 考えられますか?イメージ出来ますか?


 でも、この〝シャバ〟じゃ考えられない状況が、拘置所では〝常識〟として存在しているのです。

 
 拘置所としては、証拠隠滅を大義名分に、携帯電話を使用するのを禁止していますが、果たして何の意味があるのか甚だ疑問です。

 何故なら、検察は起訴した時点で〝勝てる〟と踏んで公判請求してるんですから、これ以上の証拠隠滅なんてないからです。

 すなわち、起訴した段階での証拠で、有罪に出来ると確信しているんですから、更なる証拠隠滅なんてある訳がないんです。

 こう言うと、「証人に、嘘の証言をさせる恐れが…」とか、「証人に、有利な証言をさせるように働きかける恐れが…」等と反論が出てきそうですが、そもそも証人尋問で事実と異なる証言をする事は、立派な『偽証罪』ですから、殊更罪を犯してまで証言する人間が何処に居ますか?

 仮に、それでも偽証する人間が居るとするならば、よっぽどその被告人を愛しているか、絶対的な主従関係か、逆らえない負い目があるのかのどれかでしょう。(笑)
 
 あっ、因みに検察側証人で、警察官が証人として呼ばれた際は、警察官は検察に有利になる為に、ジャンジャンバリバリ嘘の証言をします!(笑)

 そう言うと、「警察官も偽証罪で逮捕されるじゃないか?」と、思うでしょう?

 しかし、それは現実問題として絶対に有り得ないんです。

 何故なら、検察にとって有利になる為の嘘だからです。

 そして、もう一つの理由が、偽証罪で起訴する起訴しないの権限は全て検察官に委ねられているからです。

 これを、刑事訴訟法で『起訴便宜主義』と言います。

 
 この法律は、検察官の独断で被疑者(容疑者)を裁判にかけるかどうかを決められるので、ホント一人の人間の人生を左右する強大な権限なんです。

 この権限は、国家公務員で、唯一検察官だけが持っているのです。


 詰まり、検察が有利になる為に、わざわざ嘘の証言をした警察官を偽証罪で逮捕したら、完璧な矛盾になるということです。(笑)だから、絶対に偽証罪で逮捕されないんです。

 
 で、要するに、身柄を拘束されている以上、仮に(絶対に有りえないけど)携帯電話での通話を許可したとしても、更なる証拠隠滅なんてない、ってことなんです。

 だから、せめて手紙や面会だけではなく、携帯電話を使用出来たらどんなに最高かな、と、当時は何度も何度も思っていました。

 ホント、携帯電話が使えたら、独房からマスコミ各社に電話すれば非常に効率が良いのに…と。(笑)

 
 勿論、面会も手紙と同じような役割はありますが、面会は拘置所に来てもらわないといけない完全な〝受け身〟ですから、またちょっと違うんですよね。

 
 と、話が大分脇道に逸れてしまったので、この続きは次回にお話しします。(笑)



   
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刑事裁判に対するボクの考え。

 
 平成25年5月21日(火)東京高等裁判所506号法廷。(11時開廷)

 控訴審第五回公判。

 この日の公判で、弁護側、検察側がそれぞれ最終弁論を提出して、審理は結審し、次回判決を迎える運びとなりました。それが〝運命の〟七月二日です!

 因みに、この日の公判に合わせて、ボクはボクで『控訴趣意書 補充書』という形で、A4の罫紙63枚に亘り、控訴審で出て来た新事実について詳述し、裁判所に直接提出していました。

 まっさか、この時はボクが作成した補充書が、判決文の骨格の殆どを占めるとは夢のまた夢にも思いませんでした。(この点については、また別の機会にお話します。)

 刑事訴訟法の規定では、弁護人だけではなく、被告人自身が控訴趣意書(控訴審において、自分の主張したい内容をまとめた書面。)を作成して、提出してもいいと定められている為、ボクはその規定に則って裁判所に自分の主張をしたのです。


 これは、刑事裁判の闘い方の一つになりますが、自分の主張したい内容は、


 絶対に、絶対に、自分で書面を作成して直接裁判所に提出したほうがいい!


 そして、絶対に、絶対に、やってはいけないのが、


 弁護士任せにすること、です。


 何故なら、弁護士にしてみれば、万が一でも自分が懲役に行く訳ではない以上、所詮は〝他人事〟だからです。

 勿論、中には本当に自分の事の様に、親身になって一生懸命やってくれる、素晴らしい先生もいるでしょう。

 しかしながら、弁護士も〝商売〟である以上、特に、刑事裁判なんて弁護士の世界では、ちっとも金にならない、と言われているのに、一体どれだけ一生懸命やってくれるんだ、って話です。


 なので、ボクはこの現実を十二分に理解していたので、一切弁護士任せにはしないで、自分で出来る主張は全て自分でやりました。

 そうしておけば、万が一ダメだった時でも後悔はありませんから。

 又、自分を救うのは自分しか居ない、と常々思っていましたから、色々と自分でやるのはむしろ当然だと思っていました。



 そしてボクは、5月21日に結審して、7月2日に判決を迎えるまでの約一ヶ月半の間に、ボクの裁判の内容をマスコミにアナウンスして、判決を傍聴しに来てもらおうと考えたのです。

 何故なら、逆転無罪判決を観れる千載一遇のチャンス、だったからです!

 それだけ、ボクは逆転無罪になる自信があったのです!

 その根拠は、別の機会に詳述しますが、端的に述べると、


 ①控訴審で、証人尋問をやったこと。(控訴審で証人尋問をやること自体異例)
 ②その証人は、一審でも証言しており再尋問であったこと。 
 ③証人の内の一人が、『これまでの証言は嘘だった』と偽証を認めたこと
 ④検察が、ボクにとって有利な証拠を隠蔽していたこと。 
 ⑤その証拠と、証人の証言が明白に矛盾していたこと。


 と、いう沢山の根拠があったからです。


 しかし、だからと言って、必ずしも逆転無罪になる保証は何処にもありません…。

 判決なんて、裁判官の胸三寸一つで、どうにでもなってしまうんですから…。


 でも、ボクは絶対に逆転無罪になる(ってか、そうなって欲しい。)、と確信していたので、マスコミ各社に手紙を送ると言う自分の行動に、微塵の躊躇もありませんでした。


 そこで、マスコミ各社の住所を調べて、一日も早く判決日時をアナウンスしようと作戦を立てていたのですが、そこには予想外の壁が立ちはだかっていました…。



      
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何故、新聞に掲載されたのか?

 先日の記事で、朝日新聞と読売新聞の記事の写真を載せました。

 ボクの場合、事件自体が大して大きくなかったので、マスコミに取り上げられるほどではありませんでした。

 と、言うか、刑事裁判の殆どが、マスコミに報道されることなく、ひっそりと(と、言うよりも単に我々が知らないだけ)裁判をやって、機械的に判決が宣告されて行くのです。

 全国で、一番刑事裁判が開かれている、東京地裁に行けば分かりますが、月曜日~金曜日まで実に沢山の公判が開かれています。

 以前、登場した、被告人が公判の際に待機させられる〝仮監獄〟に行く途中に、ホワイトボードが貼り付けられていて、そこにはいつも「総員58名」とか記載されていたので、詰まりはそれだけの数の刑事裁判がその日に開廷される事を意味しています。

 その位、平日は毎日毎日刑事裁判が開かれているのです。


 多分、私見ですが、刑事裁判の約一割も報道されていないんじゃないでしょうか。

 そりゃそうです。くだらない万引きの裁判や、食い逃げの無銭飲食の裁判など、報道するメリットなんて皆無だからです。

 つまり、刑事裁判の殆どが、報道するのがバカらしい(紙面を割くのが勿体無い)、実にくだらない事件ばかりだと言うのが現実なんです。

 因みに、刑法犯で一番多い犯罪は何だと思いますか?


 それは…


 『窃盗』なんです。


 これは、私見ではなくちゃんとした統計が出ているのです。

 ボクが、拘置所の独居房で読んでいた「別冊ジュリスト 刑事訴訟法判例百選<第9版>」の、巻末に掲載されていた統計資料なので、ボクの勝手な見解ではありません。(笑)

 この本は、過去の刑事裁判で参考となる判例が載っていて、事件の概要から専門家の見解まで載っている、極めて専門的な本です。

 間違いなく、この本を読むのは、或いは知っているのは、法曹関係の人しか居ない位、マニアックな本です。(笑)

 この資料によると、2008年の警察による逮捕の状況の統計なんですが、

 殺人が1211件
 強盗が2813件
 放火が659件
 強姦が951件
 公務執行妨害が2945件

 なのに対し、窃盗はなんと

 174738件と、ダントツに突出しているのです。

 すなわち、それだけ窃盗と言うのが身近に起こる犯罪だという証拠です。

 窃盗と言っても、様々ありますからね。万引き、スリ、車を盗む、自転車を盗む、等々…。


 因みに、ボクは過去に、色んな女性のハートを〝盗んで〟捕まった経験があります。(笑)

 
 なんて、石田純一みたいに言ってみたいもんです…。

 残念ながら、その件での逮捕はまだありません。(笑)

 もし、女性のハートを盗んだと言う罪で逮捕されるのなら本望です。(笑)


 と、大分話が脇道に逸れまくってしまいました…。 

 

 と、言う現状なのにも拘わらず、何故新聞社の〝ツートップ〟と言われている、朝日新聞と読売新聞にボクの逆転無罪判決の記事が載ったのか…。


 それは…


 東京拘置所から、ボクがマスコミ各社に手紙を送ったからです!


 何故、こんな行動を起こしたのかは次回から詳述して行きたいと思います。



 
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逆転無罪判決から二ヵ月が経ちました…。


 二ヵ月前の、7月2日…。

 この日は、当然ボクにとっては忘れられない人生の別れ道の日だった。

 
二か月前のこの時間は、裁判所の仮監獄で、スーパー、メチャメチャ、バリバリ、緊チョーしてました。(笑)


 そりゃそうでしょう!後、ちょっとで〝シャバ〟へ出れるかどうかの宣告をされる訳だから。

 こんなにも緊張した状況は、これまでの人生で一度も無かったし、今後もこのようなシチュエーションでの緊張は、間違いなくないだろうと思います。(笑)


 あれから、今日で二ヵ月…


 早いもので、もうそんなに経ったのかと思うこともあれば、まだその位か、と思うこともある。

 ただ、これだけは言えるのが、つくづく自由が素晴らしく尊い、と言う事です!

 コンビニで、好きな物を、好きな時に、好きなだけ、買えると言うこの何気なく当たり前の行動に、極めて深い喜びを感じています。(感涙)

 又、誰かに何かを伝えるのも、LINEで瞬時に出来たりとかとか…。

 なんせ、二ヵ月前までは、誰かに何かを伝えるのも、東京拘置所に面会に来てもらって、たったの15分しかない面会時間で伝えるか、手紙を書いて伝えるしかなかったんですからね…。

 つまり、たった一言何かを伝えるのにも、とってもとっても、手間と時間が掛かっていたんですよね…。

 それから考えると、ホント電話出来たりLINE出来たりが、極めて素晴らし過ぎる


 
 んで、この二ヵ月は、結果的に言うと、メチャメチャ遊びまくりました。(笑)

 ホント、一年七ヶ月分の鬱憤を晴らすかのように…

 特に、この一年七ヶ月は、まともに太陽の光を浴びていなかったので、沢山の〝光合成〟をしたお蔭で真っ黒になり、友人からは、「かりんとう」「黒糖ドーナツ」等と、命名されました。(笑)
  
 プールに行ったり、海に行ったり、花火を観に行ったり、映画を観たり、サッカーしたり、ジムで筋トレしたり、暫く会っていなかった友人と食事したりetc.

 とにかく、最高の二ヵ月でした


 そして…

 
 改めて、ボクの帰りを待っていてくれた全ての人達へ、この上ない、深甚なる感謝をしています

 本当に、本当に、ありがとうございます。

 やっと、シャバでの生活も慣れて来たので(笑)、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

逆転無罪判決のマスコミ報道(4)

読売新聞東葛版(1)

 平成25年7月3日付読売新聞千葉県東葛版(拡大)。

逆転無罪判決のマスコミ報道(3)

読売新聞 東葛版(2)

 平成25年7月3日付読売新聞千葉県東葛版。

逆転無罪判決のマスコミ報道(2)

朝日新聞 全国版(1)


 平成25年7月3日付朝日新聞全国版社会面(拡大)。

逆転無罪判決のマスコミ報道(1)

朝日新聞 全国版(4)


 平成25年7月3日付朝日新聞全国版社会面。